城下町白河の地域猫活動「コミネコ」

白河地域猫「ゴリエモン2世」
白河地域猫「ゴリエモン2世」

 2013年9月20日、白河市に耳カット猫が誕生しました。第一号は、「ミィケ」と言います。シニアとなったミィケは、今も元気に暮らしております。写真は、ゴリエモン2世。突然現れ、また姿を消しました。高齢猫でした。

 今から十年ほど前、長野県のハローアニマルを見学させていただき、松本市の地域猫活動と県愛護センターの取り組みについて、当時のセンター代表者様より説明をいただきました。それから10年過ぎても、福島は変わりません。長野に追いつくこともできずにおります。ボランティアをされている方の中には、TNRと地域猫の違いがわからない方もいます。情けないと感じることが多い福島です。そんな中、当会は、当会独自の活動を続けております。地域に密着した活動です。

コミネコ Comineko

 城下町白河の野良猫たちは、残念ながら害獣扱いされております。何とか、愛される存在にしたいと、市民が親しみやすい愛称を考えました。

 

 コミネコ♪

 

コミネコ=小峰城+コミュニティ+猫

 

当会は、コミネコたちに人間との共生を学んでもらう学校を運営しております。学校名は、コミネコ学校。この学校には必修科目があります。不妊去勢手術と目印の耳カットと猫トイレ

餌を与える人は、不妊去勢をしてください

猫に大好評!プランタートイレ
猫に大好評!プランタートイレ

 野良猫に餌付けをする人は数多く存在しますが、不妊去勢手術をする人は少ない。結果、野良猫は繁殖し、餌が足りなくなり広がります。または、縄張り争いの結果、弱い猫は追い出されます。メス猫は近くの物置や縁の下で仔猫を出産。発見した人により保健所に持ち込まれ殺処分されるか、福島の場合は県民自らの手で殺されることが多いです(犯罪です)。また、餌付けをしている人が、仔猫が産まれるたびに気軽に譲渡をするため、福島では猫飽和状態。保健所の仔猫が生きるチャンスが失われています。安易な譲渡の結果、山などに遺棄され、人馴れした仔猫や成猫が、衰弱した状態で発見されることもあります。または、人馴れした猫が、迷い猫として収容され、殺処分されるという現実もありますが、餌を与え気軽に譲渡を繰り返す人たちは、「自分は猫を助けているボランティア」だと間違った考えを持っています。不妊去勢手術をしていない=繁殖させている繁殖している人は、ボランティアではなく、迷惑行為をする人です。動物愛護が遅れた福島では、この当然のことを理解していない人が非常に多く存在し、結果として殺処分を推進しているともいえるのです。

地域猫は、地域の猫。地域に密着した活動。

TNRは、野良猫を捕まえ、不妊去勢手術をして、元の場所に戻す活動です。その際に、目印の耳カットをします。繁殖を防止することは重要ですので、当会もTNR活動を推進しております。地域猫活動は、地域の猫として理解を求めていく活動。苦情にも対応し、猫トイレを設置し、日々のお世話をしながら、地域の猫として生を全うできるようにしていきます。環境省の定める地域猫は、住民の総意が必要であり、総意となると非常に難しく、行政が積極的な自治体でも難しいと聞きます。野良猫どころか飼い猫にも助成金がないという状況、行政は積極的ではない状況での活動です。本当に大変です。

殺処分をゼロに!民間の力で時代を変える!!

 2016年より、当会は非営利の動物病院を開設致しました。担当獣医師亀田先生のご厚意により、公益財団法人どうぶつ基金様の不妊去勢手術無料チケットを使わせていただいております。その際に、ワクチンとレボリューション(寄生虫駆除)は必須となりますが、これも格安。野良猫には、たった一度のチャンスですので、やってあげたいことです。

 十数年前は、野良猫を可哀想だと思っても、不妊去勢手術代は飼い猫と同じ数万円。猫ボラをする方々は、不妊去勢手術費用負担で私財を失くしていました。数百万使ったという話もありますが、それでも減らない野良猫。そんな状況から、格安手術をする獣医師が出現する時代となりました!また、わざわざ福島まで出張してくださる獣医師も現れました!!その上、無料チケットまでいただけるようになりました。時代は、確実に変化しています。

お金の問題から意識・モラルの問題へ

 1匹の手術代が3万円となれば、「お金がない」という言い訳が成り立ちました。数千円になっても「お金がない」という人がいます。実際は、お金がないのではなく、モラルがないのです。餌を与えるのが好きで、野良猫のことが好きではないのでしょう。近隣から苦情となって、猫を危険な状況に追いやっても平気でいる方々は、猫好きではなく、餌やりが好きな方々です。猫にとっても迷惑な存在です。行政の方々とお話をした際、「結局は人間の問題」という言葉が印象的でした。猫の繁殖で近隣から苦情となる方々は、身勝手な方が多く、本当に困ります。「捕まえられない」「たくさんいる猫の手術費用を出す余裕はない」と悩んでいた方々は、解決法があると知ると、解決しようと考えます。身勝手な方々は、増やした挙句に殺処分を考えます。本当に迷惑な存在です。この方々は、猫を道具と思っているようです。自分の玩具なのでしょう。必要なくなれば、殺処分を考える。

 餌付けをする人は、法律の上では飼い主です。動物愛護法により、飼い主は、繁殖防止に努めなければなりません